朝早く起きて本が読みたいのに二日連続で10時くらいまで寝てしまって「こんな生活ならこうも本をため込む必要ないな、今どれも高いし」と思いつつ本を読んだり散歩したりしていた。久々にツイッターがきっかけで買った本、コンタルド・カリガリス『妄想はなぜ必要か』講義の書きおこしで、ちょっと心配になるくらい読みやすい。この本に載っている一つの症例(ベトナム帰還兵がフランスの大企業の跡継ぎの女性と結婚し、重要な仕事をそつなくこなし、何の不満もないはずなのに妻の母と肉体関係を持ち、妻に勧められて不本意ながら通院し、のちにふらっと銀行強盗に加わって逮捕される)を紹介した別の本のページを写真に撮ったのがツイッターに流れてきて気になったのだが、該当の箇所はほんの序盤(5ページ目とか)で、以降も例え話が異様にしっくり来たりしてスッと読めるが、そこまで読みつけない分野の話のはずなのに引っかかるところがあまりないのが却って怖い。先に挙げたベトナム帰還兵だが、「外見はハンサムでジェームス・ディーンにちょっと似ていた」とあり、『バッドランズ 地獄の逃避行』のマーティン・シーンを思い出した。父親にすがってウワーッとみっともなく泣いたりせず上っ面のクールさだけなぞろうとして失敗してる男。
先日外にいる虫を撮りたくなって以降、短時間の散歩でも欠かさずスマートフォンを持ち歩くようにしているが、どうもスマートフォンのカメラはなるべく虫にピントを合わせないようにしている気がして、いっこうに上手く撮れない。風景や植物はそれなりにきれいに撮れる。自動で調節する機能をぜんぶオフにすればいいんだろうか?

日野日出志の作品でいちばん好きかもしれない『私の悪魔がやって来る』紙の本が高いので諦めて電子で持っていたが、たまたま安く手に入れることができて、それが届いた。紙の本、それも文庫じゃなくて辰巳出版の大きなサイズで読むとやはり良い。体験の質が電子書籍とはまるで違う。この作品集には美男美女が比較的多く出てくるが、キラキラお目々でもアゴや腰が異様に細くもなく、元々の画風からかけ離れることなく、質量のしっかりある肉体として描かれている。
村上春樹のエッセイ『The Scrap』でその存在を知って原作小説を読んでソフト化をずっと待っていた映画『ミスター・グッドバーを探して』が少し前にようやくDVDになって、出てすぐ買ってテレビの横に置いてるのにまだ見られていない。ダイアン・キートンがかわいそうな目に遭うのを見るのが怖いんだと思う。イタリアのジャッロ映画はけっこう喜んで見るくせに。ジェリー・シャッツバーグ『哀しみの街かど』もさんざん探し回ってやっと買ったのに一度しか見られていない。

姪にもらった宇宙人